昨日SPAMについて書いてたら、タイムリーにも同じ内容のSPAMがまた届きまして。こっちは送信停止アドレスなど一部が違っていましたが、その内容は同じでした。しかし、今回のSPAMはどこにも公開していないメールアドレスに届いてたんですよ。転送アドレスは多少なりとも公開・使用しているのですが、その転送先であるアドレスは、一切第三者に公開したことはなかったんですが、どうやって調べたんでしょうねえ。
まあそれもフリーメールのものですから、業者がアドレスを売ってたり(可能性は?ですが)、ブルートフォースで調べてたり、辞書からアタックしてたりするんでしょうけれども。自分のメールアドレスは比較的類推しやすいタイプのアドレスなので、辞書攻撃って線が一番濃いでしょうかねぇ。
かなり寝てる頭で書いているネタなので内容的にアレとは思いますが、まあひとりごととして書いておきたかったので少しだけ。
今日、犬夜叉の映画版をTVでやってまして。それのモチーフとして「かぐや姫」が使われてたんですよ。まあそういう古典や神話などをモチーフとした作品は数多くありますし、それについてどうこうって事ではなく、これが現在の作品をモチーフにするとしたらどうなるのかな、と少し考えたわけで。(「かぐや姫」というお話や設定に関しては、すでに著作権法による保護は無くなっていますので、以下の問題は当てはまりませんが、「かぐや姫」という絵本がある場合、その本自体には著作権があります。なのでその絵本の内容を丸写しすることは著作権法違反となる可能性が高いです。その絵本自体の著作権が切れている場合はまた別ですが)
著作権法から考えると、そうしたモチーフを他に求めた作品は「2次創作物」という扱いになるでしょうか。いわゆる同人誌などに代表されるパロディやショートストーリー、設定を利用した作品もこれに当たるようですが、原則として「2次創作物」を公開する場合には、元々の作品の著作権者に許可を得る必要があります(現在の同人誌などはその許可を取っていない場合がほとんどなので、一部で問題も起こっていますね)。
もちろんそれ自体は元々の作品著作者の利益保護のために必要ではあります。しかしあまりにもその締め付けを厳しくしてしまうと、今回の犬夜叉のようにモチーフとして設定などを一部借りて使用しただけでも、公開許可を得るために大金が必要であったり、手間が掛かったりしてしまって、新しい作品が生まれる土壌が無くなってしまうって事にもならないでしょうか。たとえば私が自分の作品中に、ATフィールドなんて単語やエヴァを匂わせる表現をしたら、それだけで「2次創作物」ってことになる可能性もあるわけです(どの程度の利用で「2次創作物」となるのか、その詳細は調べてませんので、この説は間違っているかもしれません)。そしてその利用した程度の差に関係なく、その作品を公開して利用する場合には著作者の許可が必要となれば、私はその作品を公開しないでしょうね。お金もないし許可取るのも面倒ですから。
そこでそういう問題について、クリエイティビティを損なわないようにするためのアイディアのひとつとして「クリエイティブ・コモンズ」というものが誕生しています。この概念は多岐にわたり、また私自身細部まで理解できていないため、詳細は参考URLを見て欲しいのですが、私自身としては「創作物を誰しもがある程度自由に流用・転用でき、新しい創作物を生み出すことのできるライセンスの形態」という風に考えています(もちろんそれが全てではなく、またライセンスに関しても様々な形態があります)。
このライセンスに従い配布されている創作物なら、一定条件下で、その創作物の内容をモチーフにしたり、その作品の世界観でオリジナルストーリーを展開したり、その作品自体をパロディにしてみたりすることができるようになります。全ての創作物がこのライセンスに従い公開されるようになるとは思えませんが、このライセンスの元で公開されている作品については、著作権者に許可を得ずとも「2次創作物」を創作できるようになるわけです(ライセンスの種類により許可が必要な場合・禁止される場合もあります)。これが広まれば、新たなクリエイティビティを喚起するきっかけとして、非常に有益なものとなるでしょう。
ただこのライセンスにも難点はあり、参考リンクの「バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳 様」も述べられていますが、「非営利ならばコンテンツのデッドコピー(丸写し) が認められている」という点が、どうかなと思います。以前Winnyに関する考察やひとりごとでも書いた気もしますが、私自身、デッドコピーという行為には何ら創作性が存在しないので反対の立場を取っています。たとえある創作物の内容や設定を一部流用するにしろ、そのまま丸写しするのでなく、少しでも表現を変えて使うことはできるはずで、それこそクリエイティビティといえるのではないでしょうか。
(余談ですが、私自身としては「バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳 様」が提唱する、「Communitas ex Machina」ライセンスの方に賛同します。まだこのライセンスは完全には固まっていない状態のようですが、ある程度固まり次第自分の創作物はこのライセンスで流そうかなと。まあ私なんかの創作物が欲しい人がいるかどうかは別として(^^;))
で、結論として言いたかったのは、著作者の利益を守る著作権法は大切です。しかし現在の風潮として、どんどんその著作権法が強くなってきています。現在、利益の出る作品を持つ著作者の権利はそれで守られていいのでしょうが、これから現れるであろう未来のクリエーターたちには、逆にそれが足かせとなりかねません(たとえば今でもジャンルを問わず盗作騒ぎが起こっていますが、本当の盗作はともかく、偶然内容が似るなんて事はあり得ることです。音楽にしても小説にしても。だって音楽も小説もその音数や文字種・組み合わせは無限ではないんですから)。
その新しい創作が行われにくくなる状況を改善するためのアイディアとして「クリエイティブ・コモンズ」というものが生まれ、いま広がろうとしています。このライセンスや思想が広く知れ渡り、様々なクリエイターが作った作品を、ある程度自由に自分たちが自作品に取り込んで、新たな作品を創造していく。そんな「自由な創作が出来る場」というものが広がればいいなあと、犬夜叉を見て思ったりしたのでした。(モチーフや舞台として自由に使えるのが、著作権が切れた古典作品や神話だけっていうのも寂しいですよね。やっぱり最近の作品をモチーフにしたりして、作品を作りたいと結構みんな思っているんじゃないかなぁ。同人やSSサイトなどを見ていると、特にそう思えてなりません。これまた何度も書いてますけど、模倣から創作ってのは始まるんですから、そういう事ができる場を作るってのは重要なことだと思うのですよ)
……結局書き上げたらいつも通りの長文だった…。