PCの調子が悪くなってきていたので、XPの再インストールをする事にしたのですが(1週間以上日記に間が開いたのもそのため)、どうせならということで、Cドライブを Microsoft Shared Computer Toolkit で常に保護しつつ、設定ファイルなどは別ドライブにできないかなということで、設定してみました。
これまでは、アーク情報システムの「HD革命 WinProtector Ver.2」を使っていて特に問題もなかったのですが、無料で使えることと、HDD状態の保持(一時的にHDDに加えた変更を維持できる)という機能が、サーバー機で使ったときに便利だったため、乗り換えることにしました。
結果として、だいたい満足のいくものとなったので、メモとして公開します。
このフォルダのデータ移動には、今までアーク情報システムの「HD革命 WinProtector Ver.2」付属の「Data Transfer」というツールを使っていました。ただ、このツールにも欠点があって、ユーザーの Local Settings フォルダは移動してくれないのです。なので、たとえばPicasa2などのキャッシュや一部のアプリケーションの設定はCドライブに残ってしまいます。
それでは不便なので、手動で全データを別ドライブに移すことにしました。作業は下記サイトを参考にしました。
ITmedia エンタープライズ : Documents and Settingsフォルダの場所を変更する
ただし、このサイトの記述のまま実行すると、自分の環境ではエラーが発生しました。おそらく一部のファイルコピーが行えなかったためだと思われますが(詳しく調べていないので未確認)、それを回避するために、下記のような手順をとりました。
- Windows を終了して、別途作成しておいた Bart’s PE から起動。Documents and Settings を別ドライブにコピーする。
- 通常通り Windows を起動して、レジストリを編集。ITmediaではユーザーのプロファイルと ProfilesDirectory のみを書き換えているが、LocalService や NetworkService のプロファイルを同様に変更しても動作した。
これで再起動したところ、問題なく Documents and Settings が別ドライブに設定されました。多くのアプリケーションはこれだけで設定が別ドライブになります。
- 07/22 追記
私が参考にしたITmediaの記事は、間違ったソースを元にして書かれた記事だ、という情報がありました。
質問:Documents and SettingsのDドライブ移行でトラブっております。。。 (回答 No. 2 を参照)
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1996668
ただ、私が取った方法でも、少なくともログインユーザーの設定は移動できているようです(LocalService と NetworkService は未確認)。Default User やAll Users の設定の一部はCドライブから読み込まれているようですが、私にとってその辺りの設定はむしろ書き換えを禁止したい部類のものなので、問題ありませんでした。
ただし、Documents and Settings をすべて別ドライブに移し、Cドライブから消し去ってしまいたい場合には、私の取った方法は使えないと思われますので、ご注意ください。
以上で大半の市販アプリケーションは設定などを移動できましたが、オンラインソフトなど、一部のソフトはインストールフォルダに設定ファイルを作ることがあるので、それをどうにかする必要があります。(別ドライブにインストールしろと言われるとそれまでですが、Cドライブにインストールしておけば、ファイル感染型ウイルスに強いというメリットがあります)
具体的には、Windows にあるハードリンクとジャンクション機能を使います。UNIXで言うところのハードリンクとシンボリックリンクに近い(ほぼ同じとも言えますが、細かい点で違うようです)機能ですね。
この作業には、下記のツールを使わせていただきました。
ハードリンク/ジャンクション作成ツール
コマンドも「ln -s リンク元 リンク先」と、UNIXでシンボリックリンクを張るコマンドと全く同じなので使いやすかったです。それを使って、設定ファイルやフォルダを別ドライブに移動させます。
ただし、ファイルに対してジャンクション機能を使う場合は、事前に同梱されている「senable.exe」を実行して、メモリ上の ntfs.sys にパッチを当てる必要があります。メモリパッチなので、再起動するまでパッチは有効です(ファイルにリンクを張るたびにパッチを当てる必要はありません)。
この作業を行うことで、ほぼすべての設定やデータは別ドライブに移せるかと思います。あとは Microsoft Shared Computer Toolkit と User Profile Hive Cleanup Service をダウンロードして、インストールと設定を行います。
Microsoft Shared Computer Toolkit
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/sharedaccess/default.mspx
ここまで終われば、Cドライブは Windows Update の時以外、常に保護をかけていても作業に支障は出ないでしょう。ただ、Documents and Settings をすべて移動したことにより、レジストリの「HKEY_CURRENT_USER」分のデータ(NTUSER.DAT)が他のドライブに移動されてしまっているので、注意が必要です。
反面、一部ソフトの設定は常に反映されるので、便利でもあります。しかし、テストとしてCドライブにソフトをインストールして試用した後、再起動によって消去した場合、レジストリにゴミが残る事があります。これを回避するには、ソフトのインストール前にレジストリのバックアップを取っておくことくらいしかありません。
簡単に全レジストリのバックアップと復旧をするには、下記のツールがいいでしょう。自分が同様のテストをした際には、当然ですが完璧に元の状態に戻りました。
ERUNT
ということで、今日は無理矢理ペースを週刊に戻すための日記でした(本来なら11日・18日に日記公開する予定だったので)。